Mac版VideoProc Converter AI マニュアル｜AIフレーム補間方法

VideoProc Converter AI には、AI技術を活用して中間フレームを自動生成し、動画のフレームレート（fps）を向上させる「AIフレーム補間」機能が搭載されています。

たとえば、元が24fpsや30fpsの動画を、60fpsや120fpsといった高フレームレートに変換することで、動きのカクつきが軽減され、より自然で滑らかな再生が可能になります。

まずは、Mac版 VideoProc Converter AIの起動画面で「AIフレーム補間」をクリックし、作業画面を開きましょう。

 

　

A.　読み込んだ動画の一覧

VideoProc Converter AIに追加した動画ファイルが一覧で表示されます。ここで対象ファイルを確認・選択できます。

【動画追加】：フレーム補間を行いたい動画を、MacからVideoProc Converter AI に読み込みます。

複数の動画を一度に追加したい場合は、Command（⌘）キーを押しながら、マウスで動画ファイルを複数選択してください。そのままドラッグ＆ドロップ、または「開く」をクリックすることで、まとめて読み込むことができます。

B.　プレビュービュー

VideoProc Converter AIで選択した動画が表示されるプレビュー画面です。

画面の左側にはフレーム補間前の元動画、右側には補間後のプレビューが表示され、仕上がりを比較しながら確認することができます。

C.　フレーム補間の設定エリア

ここでは、フレーム補間の詳細な設定を行うことができます。出力するフレームレートの指定や、補間モデルの選択など、用途に応じたカスタマイズが可能です。

【デバイス】：Macのハードウェア構成は自動でスキャンされ、利用可能なGPU（グラフィックプロセッサ）が表示されます。ここで、AI処理に使用するGPUを選択します。

AIフレーム補間を行うには、ハードウェアアクセラレーション対応GPUが必須です。

なお、AIフレーム補間を行うには、ハードウェアアクセラレーションに対応したGPU（Apple Mシリーズチップなど）が必要です。対応していない機種では処理を実行できないため、事前の確認をおすすめします。

【シーンチェンジをスキップ】：動画内のシーン切り替え（場面転換）を自動で検出し、その箇所ではフレーム補間を行わないようにする機能です。

動画内にシーンチェンジが多い場合、このオプションを有効にすることで、補間処理によるアーティファクトの発生を防ぐことができます。滑らかさよりも自然な画面遷移を重視したい場合におすすめです。

【感度】：この値を高くすると、より多くのシーンチェンジを検出してスキップするようになります。

つまり、感度が高いほど、細かな場面の変化もシーンチェンジとして認識され、フレーム補間が行われにくくなります。

【インターレース解除】：この項目にチェックを入れると、インターレース方式で記録された動画がプログレッシブ方式に変換されます。

その結果、線状のノイズや画面のチラつきが軽減され、映像がより滑らかに見えるようになります。

【モデル】：

• フレーム補間：中間フレームを生成して動画を滑らかにします。再生速度は元のままで、フレームレートのみが向上します。

• スローモーション：中間フレームを生成して滑らかな映像にするだけでなく、再生速度も遅くすることで、細かな動きやディテールをじっくり確認できるようになります。

【FPS】：動画のフレームレートを指定した倍率で増加させます。

• 2x：フレームレートを2倍にします。例えば、元の30fpsの動画を60fpsに変換します。

• 3x：フレームレートを3倍にします。例えば、元の30fpsの動画を90fpsに変換します。

• 4x：フレームレートが4倍に上げる。例えば、元の30fpsの動画を120fpsに変換します。

• 5x：フレームレートが4倍に上げる。例えば、元の30fpsの動画を150fpsに変換します。

D.　書き出し設定

フレーム補間が完了した動画の出力形式や保存先などの書き出し設定を行います。

【動画コーデック】：動画の圧縮形式（コーデック）を「H.264」または「HEVC（H.265）」から選択できます。

「H.264」は、一般的な視聴はもちろん、動画録画やビデオ会議など幅広い用途で使用されています。

一方、「HEVC」は圧縮効率と画質に優れていますが、対応している再生環境が多くありません。そのため、互換性を重視する場合は「H.264」を選ぶのがおすすめです。

【音声コーデック】：「パススルー」または「AAC」から選択できます。

• パススルー：元の音声をそのまま変更せずコピーします。音質を完全に維持したい場合に適しています。

• AAC：音質を保ちつつファイルサイズを小さく圧縮できるため、一般的な用途に適したコーデックです。

【GOP】：動画の圧縮に関わる設定で、GOP（Group of Pictures）は圧縮効率とファイルサイズに影響します。

GOPの数値が大きいほど、圧縮率が高くなり、ファイルサイズが小さくなります。逆に、GOPの数値が小さいほど、ファイルサイズは大きくなります。特にこだわりがなければ、デフォルトの設定をそのまま使用することをおすすめします。

【書き出しフォルダ】：保存先はデフォルトの場所のままでも問題ありませんが、後から見つけやすいように、自分がわかりやすいフォルダに変更することをおすすめします。

ご注意：フレーム補間が完了した動画は、MP4形式でPCに保存されます。もしMP4以外の形式で書き出したい場合は、VideoProc Converter AIの「動画変換」機能を利用すると簡単に変換できます。

ステップ�@ 動画ファイルの追加

画面左下の「動画追加」ボタンをクリックし、フレーム補間したい動画ファイルを選択してVideoProc Converter AIに読み込みます。また、動画ファイルを直接ドラッグ＆ドロップすることも可能です。

 

ステップ�A フレーム補間の設定

読み込んだ動画を選択し、画面右側の「FPS」項目から、希望するフレームレートの倍率を選びます。

例えば：

•　元のフレームレートが25fpsの動画を50fpsにしたい場合は「2x」
•　元のフレームレートが30fpsの動画を120fpsにしたい場合は「4x」

動画内のシーン切り替えが少ない場合は、「シーンチェンジをスキップ」のチェックを入れなくても問題ありません。

シーン切り替えが多い動画の場合は、「シーンチェンジをスキップ」にチェックを入れることをおすすめします。

 

ステップ�B　書き出し設定

フレーム補間後の動画のフォーマットや保存先を設定します。

特に問題がなければ、「動画コーデック」「音声コーデック」「GOP」はデフォルト設定のままで問題ありません。

 

ステップ�C　AIフレーム補間の開始

保存先フォルダを指定し、「RUN」ボタンをクリックして処理を開始します。

書き出し中は進捗バーが表示され、100％になるまでしばらくお待ちください。