VideoProc Converter AI マニュアル｜AI手ぶれ補正・ビデオ安定化

VideoProc Converter AIの「AI手ぶれ補正」機能は、人工知能（AI）技術を使用して、手ぶれのある動画を安定化し、視聴体験を向上させることができます。

具体的に言えば、AIは、ビデオ内のフレームごとに手ぶれを検出します。手ぶれは通常、カメラの振動や不安定な撮影条件によって発生します。AIはこれらの手ぶれを検知し、どのフレームで手ぶれが発生しているかを特定します。そして、AIは、手ぶれを修正するための補正アルゴリズムを適用して、各フレームを微調整します。ユーザーが手動で調整する必要はほとんどありません。AIが自動的に最適な補正を行います。このアルゴリズムにより、手ぶれのあるフレームが安定化され、視聴者により滑らかで安定した映像が提供されます。

このAI手ぶれ補正機能は、望遠撮影や歩きながらの撮影、運動会の撮影など、不安定な撮影条件で撮影されたビデオやアクションカメラで撮影されたビデオなど、手ぶれがよく発生する状況で特に役立ちます。

VideoProc Converter AIの手ぶれ補正機能によって、以下のことができます。

●　三脚を使用するように、垂直方向や水平方向のビデオの揺れを補正する。

●　複数の動画を追加して手ぶれ補正する時に、様々な手ぶれ動画に対して異なる設定が可能。

●　パラメータを調整した後、オリジナルビデオと手ぶれ補正されたビデオをリアルタイムでプレビュー。

●　マルチトラックビデオからビデオトラックの選択ができる以外、動画のGOPを調整することもできる。

●　動画を安定させることだけに集中し、いくつかの編集ソフトで発生する可能性があるエフェクトの衝突を避ける。

それでは、VideoProc Converter AIの手ぶれ補正のマニュアルに入ります。

まずはVideoProc Converter AIの手ぶれ補正機能画面を詳しく紹介します。

❶　プレビューウィンドウです。2つの表示モードがあります。

プレビューウィンドウの上にある2つのアイコンから、表示方法を切り替えることができます。

デフォルトでは、適用前と適用後の動画が2画面で表示されます。

1画面表示のアイコンをクリックすれば、ソース動画と出力動画がそれぞれ画面の左部分と右部分が一つの動画画面に組み合わせます。手ぶれ補正の適用前と適用後の効果を比較することができます。

❷　タイムラインでもあり、トリミングもできます。

再生ボタンをクリックしたら、元動画と出力動画をプレビューできます。また、緑色の台形マークをマウスでドラッグ＆ドロップすることによって、動画の開始時刻と終了時刻を設定して、動画をトリミングすることができます。

❸　ファイル追加＆サムネイル

「動画追加」によって、手ぶれのある動画をソフトに追加することができます。その右の部分は追加された動画のサムネイル表示です。複数追加可能です。そして、サムネイルの右上の「×」によって、ソフトから動画を削除することができます。

❹　動画詳細情報

ビデオトラック（コーデック＆解像度＆長さ）とオーディオトラック（コーデック＆長さ）の詳細情報が表示されています。また、マルチトラック動画に対応するので、ビデオトラックとオーディオトラックをここで選択できます。

❺　AI手ぶれ補正の詳細設定です。

【モード】：エンコードモードの設定です。

「2パス」は、エンコードする前に一度、全てのコンテンツをスキャンしてビットレートを確認してからエンコードします。処理速度は若干遅くなりますが、最高のスタビライズを提供します。

「1パス」は、ファイルの内容を予測しながらエンコードします。より速いスピードで良好な手ぶれ補正を提供します。

「2パス」を選択することをお勧めします。

【プリセット】：手ぶれ補正強度とクロップ比率、処理スピードの割合の設定です。

「安定」は、最も安定な映像を提供し、クロップ比が小さいです。

「最速」は、ビデオを迅速に処理し、適度なクロップ比率で安定した映像を提供します。

「均衡」は、安定性、クロップ比率、スピードの間で最適なバランスを保ちます。

「最小限のクロップ」は、手ぶれ映像を安定させながら、クロップ比率を最小にします。

【ボーダーの色】：動画のエッジの色です。

「通常」： クロップエッジを黒色で塗りつぶします。

「複製」：このパディングは、クロップエッジのピクセルを複製することで実現されます。

「反射」： この方法では、エッジピクセルを対称軸としてクロップエッジを塗りつぶします。

【クロップタイプ】：手ぶれ補正するために動画をクロップする時の比率を固定するか、動的にするか、カスタマイズするか選択できます。

「固定（自動）」： 手ぶれビデオを自動分析し、手ぶれビデオ全体に適用する固定クロップ比率を決定します。このクロップタイプはトランスレーションジッターがあり、クリップ全体の揺れの周波数が大きく変化しないビデオに適しています。

「動的（自動）」： 手ぶれビデオを自動分析し、様々なクロップ比率を適用します。

「カスタム」： 特定の要件に応じてクロップ比率を柔軟に調整できます。

【クロップ比】：手ぶれ補正プロセスにおいて、元のビデオからクロップされる割合を示す値です。

「クロップタイプ」を「カスタム」に選択した後、スライダーをドラッグしてクロップ比率を微調整し、プレビューウィンドウで結果を見ることができます。

❻　出力動画ファイルの一般設定

手ぶれ補正された動画のビデオコーデックとオーディオコーデック、GOP、保存先などをここで設定することができます。

ステップ�@　動画ファイル追加

方法1：ターゲットビデオを直接ソフトにドラッグ＆ドロップします。

方法2：「動画追加」によって、ローカルフォルダからターゲットビデオを選択します。

必要に応じて、1つ以上のビデオをインポートすることができます。

ステップ�A　手ぶれ補正設定＆プレビュー

手ぶれ補正パラメータ設定エリアで「プリセット」と「モード」を選択し、「分析」ボタンをクリックします。すると、AIがバックグラウンドで実行されます。

プリセットを変更するたびに、「分析」をクリックする必要があります。

そしてプレビューウィンドウの下にある再生ボタンをクリックしたら、安定化されたビデオをプレビューすることができます。

各設定の意味は先の「画面説明ーAI手ぶれ補正設定」の部分でチェックできます。

ステップ�B　手ぶれ補正を微調整する[オプション]

結果に満足できない場合は、モード、プリセット、ボーダー色、クロップタイプ、クロップ比など、希望する効果になるまでさらに調整することができます。その後、もう一度「分析」をクリックしてください。

ソースの動画に応じて、適当に設定してください。

各設定の意味は先の「画面説明ーAI手ぶれ補正設定」の部分でチェックできます。

ステップ�C　動画出力

手ぶれ補正の設定が完了したら、ビデオの全体または一部を選択してエクスポートすることができます。最後に「RUN」をクリックして、手ぶれ補正された動画がパソコンに出力されます。

 

1. 手ぶれ補正された動画に必要なエッジが消えてしまった場合、どうすれば元に戻せますか？
方法1：「ボーダー色」を「複製」に指定します。この方法で、エッジがより明らかになります。

方法2：「クロップタイプ」で「カスタム」を選択し、クロップ比率をドラッグしてお望みの結果を得ます。

2. なぜ手ぶれ補正されたビデオの一部がふらふらしたり、ぐらついたりするのですか？

もし動画がふらふらする場合、スムージングされすぎています。「プリセット」を「バランス」または「最速」に調整することをお勧めします。