Premiere Proモーショントラッキングの使用方法〜動画内の動く対象物を追従する!
プロ仕様の動画編集ソフトPremiere Proのモーショントラッキング機能を使用して、動画の中にある特定のオブジェクト、人物、手、景色をモザイク・ぼかしなどのエフェクト、テキスト、画像で追従することができます。
しかし、Premiere Proを使用して、動画にモーショントラッキングを加えるのができることが知っていますが、Premiere Proモーショントラッキングの使い方はいまいちわからない人が少なくないようです。
というわけで、本文ではPremiere Proモーショントラッキングの使用方法について詳しく説明します。Premiere Proで動画にモーショントラッキングを加える際の参考にしてください。
1. Premiere Pro基本情報
プロ向けの動画編集ソフト〜Adobe Premiere Pro
動作環境: Windows、macOS
作成者:Adobe社
言語:日本語対応
- 🌸 モーショントラッキングを含む豊富な編集機能が搭載されている;
- 🌸 効率よく編集するためのタイムラインがある;
- 🌸 プロ仕様の有料編集ソフト;
- 🌸 ある程度のPCスペックが必要;
特徴
Premiere Pro(プレミアプロ)は、Adobe社が提供するプロ向けの動画編集ソフトで、編集に必要な機能が一通り揃っています。カット編集、テロップ・字幕の作成、BGM追加、映像の拡大縮小、音素材の編集だけではなく、色補正、トランジション、映像フィルター、3Dパーティクル機能、モーショントラッキングなどの高度編集も行えます。
動画編集の知識が浅い人にとってなかなか使いこなすことが難しいですが、豊富な機能が魅力です。だから、本格的に動画編集をやりたいYouTuberやVloggerにおすすめします。
- 📝ヒント:アニメーションの制作ができません。必要であれば、 アニメーション専用の制作ソフトを利用してください。
2. Premiere Proモーショントラッキングの使用方法3選
- モーション=動き
- トラッキング=追跡
- モーショントラッキングとは映像内にある特定のオブジェクトを検知してを追いかけることです。モーショントラッキングはモーショントラック、又はモーションエフェクトとも呼ばれています。
Premiere Proを活用して、動画に「モーショントラッキング」を加えることができます。
例えば、動画内の人物や動物、特定のオブジェクトの動きに合わせて、ぼかし、モザイク及び他のエフェクトを加えて追跡させます。また、対象の動きをテキストや画像でトラッキングすることも可能です。
次は、Premiere Proモーショントラッキングの使用方法3選です。
2.1 動画内の動く対象物にモザイク(ぼかし等)を追従させる
Premiere Proは、モザイクやぼかし等のエフェクトパスを設定することでモーショントラッキングを実現しています。
詳細は以下の通りです。
- 事前準備
❶ Premiere Proをパソコンにダウンロードとインストールします。
Premiere Proの公式サイト:https://www.adobe.com/jp/products/premiere.html
❷ モーショントラッキングを加えたい動画素材を用意します。
- Step1. モザイク(ぼかし)等のエフェクトを動画内の対象物にかける
❶ Premiere Proを起動し、「新規プロジェクト」を選択し、「名前」に好きなプロジェクト名を入力し、ファイルの保存場所を指定し、「OK」をクリックします。
❷ 上部のメニューバーにある「ファイル」→「読み込み」をクリックし、動画素材を選んでから「開く」をクリックします。
❸ 読み込んだ動画素材を右クリックすると、[クリップに最適な新規シーケンス]が表示されます。それをクリックすると、プログラムウィンドウでとタイムラインに動画素材が表示されました。
❹ 「エフェクトタブ」の検索ボックスから「モザイク」を調べます。「モザイク」エフェクトが表示されたら、適用したいクリップにドラッグ&ドロップします。
❺ 「エフェクトコントロール」の「モザイク」にある楕円(長方形、或いはペンアイコン)をクリックすると、プログラムウィンドウ内で青い楕円形が表示されます。モザイクをかけたい対象物の大きさや位置に合わせて楕円形の大きさや位置を調整します。
- 📝ヒント:モザイクの荒さを変えたい場合は「水平ブロック」「垂直ブロック」の数値を変更すればよいです。
- Step2. パス設定によって、対象物の動きにモザイクを追従させる
対象物の動きにモザイクを追従させる方法は自動と手動の二種類があります。
【自動でモザイクを追従させる方法】
❶ 「エフェクトコントロール」→「モザイク」→「マスク」をクリックすると、「マスクパス」が表示されます。
❷ 「マスクパス」の左にあるストップウォッチのマークをクリックし、マスクパスがオンになります。
❸ 「再生」マークをクリックすると、動画が1コマづつ進んで、対象の動きにモザイクを自動で追従させます。
❹ 完了したら、プログラムウィンドウで動画を再生します。モザイクを思った通り追従させているか確認してください。
【手動でモザイクを追従させる方法】
❶ 「エフェクトコントロール」→「モザイク」→「マスク」をクリックすると、「マスクパス」が表示されます。
❷ 「マスクパス」の左にあるストップウォッチのマークをクリックします。
❸ ストップウォッチが青い色になった後、プログラムウィンドウ内で動画をコマ送りで進めながら、対象物の動きに合わせて、モザイクを手動的に移動します。
❹ 作業が終わったら、動画を再生してみます。ズレしたとことがあれば、タイムラインで戻って、モザイクの位置をまた調整すればよいです。
動く対象物にモザイクを追従させる作業は以上です。その後、モーショントラッキングを加えた動画をパソコンに保存するだけです。
- 一見すると、対象物の動きにモザイクを自動で追従させるのは楽です。
- でも、複雑な動きをした場合、自動で追従させると、途中でモザイクがズレしてしまうことが多いです。また、PCスペックによって、時間がかかってしまうこともあります。
- だから、対象物の動きが簡単な動画や短い時間の動画なら、自動で追従させるのはいいです。対象物の動きが多くて、動線が複雑で長い場合、最初から手動で追従させるのを選択してください。
自動と手動の使い分け
2.2 動画内の動く対象物にテキストを追従させる
Premiere Proモーショントラッキングはモザイクやぼかしだけではなく、テキスト(見出し)を動く対象物に追従させることも可能です。
動画内の動く対象物にテキストを追従させる方法は以下のようです。
- 事前準備
❶ Premiere Proをパソコンにダウンロードとインストールします。
❷ モーショントラッキングを加えたい動画素材を用意します。
- Step1. 動画にテキストを追加する
❶ Premiere Proで動画素材を読み込んだ後、「横書き文字ツール」をクリックすると、プログラムウィンドウ内でテキストを入力することができます。
❷ プログラムウィンドウ内で対象物の位置に合わせて、テキストを移動します。また、タイムラインでテキストの表示開始時間や長さを左右にドラッグして調整することができます。
- Step2. 追加したテキストを追従させる
❶ テキストを選択した状態で「エフェクトコントロール」を開き、【fx モーション】にある「位置」のところでの横にある時計のマークをクリックしてオンにします(青くなったらオン)
❷ プログラムウィンドウで動画をコマ送りで進めながら、テキストの位置を調節します。
❸ 作業が終わったら、動画を再生します。思った通りにテキストが追従しているか確認してください。問題ないと、動画を書き出せばOKです。
2.3 動画内の動く対象物に画像を追従させる
Premiere Proを使用して、動画内の動く対象物を画像でトラッキングする作業は以下の通りです。
- 事前準備
❶ Premiere Proをパソコンにダウンロードとインストールします。
❷ モーショントラッキングを加えたい動画素材を用意します。
❸ 追加したい画像素材(PNGファイル)を用意します。
- Step1. 動画にテキストを追加する
❶ Premiere Proで動画素材を読み込んだ後、画像素材を動画素材の上に配置してください。
❷ プログラムウィンドウで対象物に合わせて画像の大きさや位置を調整します。同時にタイムラインでイラストを表示させる時間をドラッグ操作して調整します。
- Step2. 追加したテキストを追従させる
❶ 画像素材を選択した状態で「エフェクトコントロール」を開き、【fx モーション】にある「位置」のところでの横にある時計のマークをクリックしてオンにします(青くなったらオン)。
❷ プログラムウィンドウで動画をコマ送りで進めながら、画像の位置を調節します。
❸ 作業が終わったら、動画を再生します。思った通りに画像が追従しているか確認してください。問題ないと、動画を出力して保存すればよいです。
3. 最後
Premiere Proモーショントラッキングの使用方法は以上です。
Premiere Proモーショントラッキングを活用すれば、ビデオ内の顔、ナンバープレート、商標ロゴ、動物の動きをトラックして、モザイク・ぼかしなどのエフェクトをかけたり、テキストや画像を入れたりすることができます。
ただ、Premiere Proはプロ向けの有料編集ソフトです。モーショントラッキングができる無料の動画編集ソフトが欲しいなら、無料で多機能な「AviUtl」がオススメです。