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美しい8K動画をPCで編集するには？8Kの基礎知識から、最適なスペックと編集ソフトまでご解説
最近、「8K」という言葉を見たり聞いたりする機会が増えています。
8K放送に対応したテレビ、8K動画を撮影できるカメラさらにスマホの登場により、8K動画は私たちの身近な存在になりつつあるようです。それに、すでに8K画質の動画をYouTubeにアップロードしている人がいます。
この記事では、8Kについての基礎知識から、8K動画編集に最適なPCのスペックや編集ソフトまで詳しく解説します。PCで8K動画を編集することに興味があるなら、ぜひ最後まで読んでくださいね。
8Kとは？8Kの基礎知識について解説
8Kとは、横×縦の解像度が7680×4320画素（ピクセル）を持つ映像です。横の画素数が約8000ということから8Kと言われます。（＊「K」というのは1000の単位（キロ）の省略形になります。）
現在のテレビの基準はフルHD（ハイビジョン）で横1920×縦1080の画素数で構成されております。比較すれば、8Kの画素数は4K（横3840×縦2160）の4倍、フルHDの16倍となっています。
画素数が大きくなるほど、鮮明な映像を楽しむことができるようになります。より多くの画素数を持っているため、8Kは2Kや4Kで拾いきれない細部までも映し出すことができます。さらに8K動画の一部を拡大して表示させても、画質を落とさずに美しい映像のまま表示することもできます。
8K動画の特徴
8Kで撮影すれば、実物を見るのと変わらないようなより立体感のある映像を映し出すことができます。これは単に解像度が高くなっただけではなく、ほかの特徴によっても実現されています。
- 1. 広色域化
- 8Kは4Kより色彩の表現が大きく広がり、自然界にある色の表現はもちろん、自然界では存在しない色までも範囲に含まれています。
- 2. HDR技術に対応
- 8KではHDR技術によって明るさ（輝度）の表現の幅を広げることで、より自然な見え方に近い映像表現が可能になりました。
- 3. フレームレートの向上
- フレームレート（fps）とは、動画1秒あたりに使われる静止画の枚数のことを示すということです。8Kは120fpsとなって、より滑らかな映像を実現できます。
- 4. マルチチャンネル音響
- 22.2チャンネルを採用している8Kのサウンドは、視聴者を360度から包み込みます。そのためまるで映像と一体となっているかのようなリアリティを得ることができます。
それぞれの特徴を持っている8Kは、高精細な映像表現を可能になります。
その反面、8K動画の編集が非常に重くなります。低スペックPCの場合、動作がカクカクになったり、フリーズしたり、強制終了したりすることがよくあります。また動画の書き出し時間も長くなり、PC環境によってはまともに8K動画の編集ができない場合もあります。
というわけで、PCで8K動画を編集するには、対応した作業環境が必要です。ここからは具体的に8K動画の編集におすすめのスペック及び編集ソフトを紹介していきましょう。
PCで8K動画を編集するに最適なスペック
現在では、8K動画を撮影できるカメラ（Canon R5、SONY αⅠなど）は次々と発売されています。さらに最新の一部スマホ（AQUOS R5G、Galaxy S20 5G）は8K動画の撮影にも対応するようになりました。8K動画を撮影できるものの、それを再生や編集をできないなら意味がありません。
8K動画の編集を快適に行うには、それだけハイスペックのパソコンが必要になります。動画データを保存するストレージ容量はもちろん、サクサクと動画を編集するには高性能のCPUやGPU、大容量のメモリも欠かせません。
8K動画を編集するに必要なパソコンのスペックは以下の通りです。
- ◎ CPU：Intel第12世代以降（Core i7/i9；または同等の AMD）
- ◎ メモリ（RAM）：128GB（最低64GBまで）
- ◎ グラフィックス（GPU）：NVIDIA GeForce RTX 3090/4090
- ◎ ストレージ：高速 SSD または NVMe ストレージ
1、CPU：Intel第13世代以降（Core i7/i9）
動画編集におけるパソコンの動作速度は、ほぼCPUの性能で決まります。
CPUは性能が高ければ高いほど良いです。そのため、8K動画をより快適に編集するには、CPUはIntel第13世代以降の新しいものがおすすめです。
2、メモリ：128GB（最低64GB）
メモリは、パソコンで処理するデータを一時的に保管する役割があります。
膨大なデータ量を含む8K動画であれば、少なくとも64GBで簡易的な編集は問題ありません。8K動画を高度・長時間編集したい方は128GBなら安心です。
3、ストレージ：高速 SSD または NVMe SSD
メモリがデータの一時的な保存に使われるのに対し、ストレージはデータの長期的な保管に使用されます。
8Kという大容量データを編集する場合、データ読み書きが高速なSSDが必要となります。さらに、SSDの上位版というNVMe SSDがあります。
4、GPU：NVIDIA GeForce RTX 3090/4090
画像・映像処理が中心となる動画編集において、GPUはパソコンにはなくてはならない部品です。
GPUには、内蔵GPUと外付けGPUの2種類がありますが、8Kの動画を編集するには外付けのGPUがおすすめです。外付けGPUはグラフィックボードとともに別途追加するパーツのことです。
パソコンに高い負荷のかかる8K動画編集を行うのであれば、グラフィックボードがあったほうが快適に作業を行えます。こちらはGeForce RTX 3090/4090 以上の高性能なものがおすすめとなります。
今のところ、8Kの編集は4Kよりはるかに難しく、時間もお金もかかります。趣味で編集するのであれば、4K編集から始めて、徐々に8K編集に移行していくのがいいと思います。
PCで8K動画編集におすすめのソフト
PCで8K動画を編集できるには、おすすめの動画編集ソフトは大体以下の3つがあります。
- 1、Adobe Premiere Pro
- 2、Final Cut Pro X
- 3、DaVinci Resolve
1、Adobe Premiere Pro
価格：単体プラン2728円/月（税込）
対応OS：Windows 10（64bit）またはそれ以降； macOS 11.0以降
公式サイト：https://www.adobe.com/jp/products/premiere.html
映像制作プロジェクトの経験があるプロ向けの動画編集ソフトです。PCで8K動画を編集できるソフトを探しているなら、Adobe Premiere Proはいい選択でしょう。
8K、VRからスマホまで、あらゆるフォーマットの映像素材が読み込むことができるので、互換性などを気にすること無く気軽に動画編集が行なえます。
細かな補正をAIが自動で行う最先端の機能があるので、動画制作にかかる時間が大幅に短縮できます。例えば、文字起こし機能を使えば、AIで自動的に音声データを解析してテキスト化してテロップとして挿入してくれます。Adobe Premiere Proを使えば、編集時間がびっくりするほど短縮されます。Adobe社の他ソフトと連携してさらに高度な編集を行えるのは大きな強みです。
2、Final Cut Pro X
価格：36,800円（税込）買い取り型（90日間の無料トライアル）
対応OS：macOS 11.5.1以降
公式サイト：https://www.apple.com/jp/final-cut-pro/
Final Cut Pro XはApple社が提供する、Macユーザーを対象とした8K動画対応の編集ソフトです。一度買い切れば、ずっと使えるのは特徴です。それに、同じ「Apple ID」であれば、別のMacBook系のパソコンでも利用できます。
直感的な操作で簡単に動画編集することができる上、カラーグレーディングやエフェクトなど微細な調整を思うのままです。また、360度動画や4K、8K動画の編集・書き出しが可能で、素早く高解像度の動画を編集できます。Final Cut Pro Xで編集が終われば、 YouTube や Facebook 等 SNS プラットフォームに直接アップロードできます。
3、DaVinci Resolve
価格：41980円（税込）買い取り型（無料版には試用時間はない）
対応OS：Windows 11/10；macOS 10.13.6 High Sierra以上
公式サイト：https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/
多くのプロ向けの編集ソフトが、買い切り又はサブスクリプションで販売している中で、ずっと無料で使えるのはDaVinci Resolveの大きな特徴です。
DaVinci Resolve は8K編集や250以上のツールを持つVFXでプロレベルの編集が可能です。また、高性能の再生エンジンが搭載されているため、H.264やRAWなどプロセッサー負荷の高いフォーマットにおいても編集やトリムを迅速に実行することができます。
DaVinci Resolveは特にカラー編集に特化して、他の編集ソフトと比べて、色補正の機能が非常に優れています。無料版でも基本的な動画編集機能を一通り試用できますので、まずはDaVinci Resolveの無料版で使い心地を試してみてください。
最後に
テレビ放送や動画配信で4Kの利用が進み、スマホで4K動画の撮影・再生に対応する機種が多くなってきました。それに対して、「スーパーハイビジョン」と呼ばれる8Kは、対応のコンテンツや再生環境が充実しておらず、普及には至っていません。
だが、技術の発展とともに、今後は8Kを普及する事が期待されています。
もし、PCで8K動画を編集するつもりがあるのなら、早めに準備をしておきましょうね。
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