VideoProc Converter
初心者でも簡単に使える画面録画ソフト
  • • PCやiPhoneなどの画面録画&音声録音に対応。
  • • 複雑な設定が必要なく、ボタン一発で映像と音声を同時に録画可能。
  • • 全画面やウインドウ指定など録画する画面領域も自由に設定。
録画KNOWLEDGE

OBS Studioの録画&配信画質を上げる方法〜高品質なOBS配信や録画が可能

OBSの配信&録画画質を上げる方法

OBS Studioは、無料で利用できる高機能な録画&配信ソフトです。OBS Studioを使用することで、高品質な配信や録画が可能となります。しかし、初めて利用する人にとっては、設定方法が難しく、画質が悪くなることもあります。そこで本記事では、OBS Studioの配信画質&録画画質を上げる方法を詳しく解説します。これを読めば、高品質なOBS配信や録画が可能になります。

OBS Studioの設定では、出力モードには、初心者向けの「基本」と熟練者向けの「詳細」があります。
この記事では、初心者向けの画質設定方法と熟練者向けの設定方法に分けて、詳しく紹介します。

事前にOBS StudioをMac/Windowsパソコンにダウンロードしてインストールする必要があります。そして、OBS Studio配信と録画の設定画面を表示させます。

  • 📰 フリーソフトOBS Studioの概要
  • 【開発元】:Digiarty Software, Inc.
  • 【対応OS】:Windows 11/10; macOS 10.15 以降; Linux Ubuntu 14.04以降
  • 【日本語】:対応
  • 【録画機能】:ウィンドウ、ブラウザ、ゲーム、指定範囲…
  • 【対応する配信サイト】:YouTube Live, ニコニコ生放送, ツイキャス, Twitch, Mildom, OPENREC.tv, BIGO LIVE…
  • OBS Studioを起動して、右下側の「設定」ボタンをクリックします。
  • OBS Studio録画&配信設定
    OBS Studio録画&配信設定

基本設定〜配信・録画の映像の解像度とフレームレートを調整して、OBSの録画画質と配信画質を上げる方法

動画の画質を決定する要素はたくさんあります。例えば、解像度、フレームレート、ビットレートなどです。
まずは録画画質と配信画質に大きく影響する映像の解像度とフレームレートを設定します。
左側の「映像」タブをクリックします。表示された「基本(キャンパス)解像度」「出力(スケーリング)解像度」「縮小フィルタ」「FPS共通値」はどんなものなのかわからないかもしれません。ここでは、各項目の意味を解説します。

  • 基本(キャンパス)解像度
  • キャンパスとは、ストリームで使用される出力画面のサイズです。例えば、配信に使用する出力画面のサイズを指定します。基本解像度を変更すると、キャンバス内に表示されるすべての要素のサイズも変更されます。つまり、OBSへ表示される解像度です。デフォルトでは、基本(キャンパス)解像度はモニター解像度と同じ設定になっています。
  • 出力(スケーリング)解像度
  • 出力解像度は、実際にストリームに出力される画面のサイズです。基本解像度よりも低い場合、キャンバスの大きさに合わせて画面が拡大されます。逆に、基本解像度よりも大きい場合、画面が縮小されます。つまり、視聴者が見る解像度です。
  • 縮小フィルタ
  • 縮小フィルタは、基本解像度を出力解像度へ縮小する際に使用されるフィルタです。主に「バイリニア」、「バイキュービック」、「ランチョス」などの種類があります。縮小フィルタを使用することで、解像度を縮小する際の画質を向上させることができます。
    基本解像度と出力解像度が同じ場合は不要。
    「ランチョス」がオススメですが、不具合がでた場合は「バイリニア」を優先。
  • FPS共通値
  • FPSは、秒あたりのフレーム数を表します。FPS共通値は、ストリームで使用される全ての出力のFPSを設定することができます。共通値を設定することで、ストリーム内のすべての要素が同じFPSで動作するようになります。

では、OBS Studioで配信と録画する時、どのように設定すれば高画質なのでしょう。
ライブ配信する前には、各プラットフォームがサポートする最大の解像度を知る必要があります。例えば、

  • 🔴 YouTube Live, ツイキャス, Twitch, Mildom, OPENREC.tv:1080p
  • 🔴 ニコニコ生放送, ミラティブ:720p

ニコ生とミラティブの場合、基本(キャンパス)解像度と出力(スケーリング)解像度を最大720pに設定すればいいです。
一般的なゲームのフレームレートは、PCやゲーム機の性能、ゲームの種類や設定などによって異なります。一般的には、PCゲームでは60fps前後が目安となりますが、高い性能を持つゲーミングPCやゲーム機を使えばそれ以上のフレームレートを実現することもできます。また、競技用ゲームでは、より高いフレームレートを求めることがあります。一方、スマートフォン向けのゲームでは、30fps程度が一般的ですが、一部の高性能スマートフォンでは60fpsに対応しているものもあります。
一般の配信と録画なら、30FPSで十分です。

初心者向け、OBS Studioの画質を上げる方法

OBS Studioの初心者なら、出力の基本モードを利用して、ビットレート、エンコーダ、エンコーダプリセット、フォーマットなど簡単な設定をしたら、OBS Studioによっての録画&配信画質を向上させることができます。

  • OBS Studioの設定画面で、左側の「出力」をクリックして、「出力モード」のところで、「基本」を選択します。そうしたら、OBS Studioでの配信と録画の設定が行うことができます。
  • 初心者OBS Studio録画&配信設定
    初心者OBS Studio録画&配信設定

OBS Studioの配信画質を上げる方法

OBS Studioの出力設定の「配信設定」では、「映像ビットレート」「音声ビットレート」「エンコーダ【ソフトウェア(x264)】; 【ハードウェア(QSV, H.264)】」「エンコーダプリセット【speed; balanced; quality】」などの設定があります。
OBS Studioで高画質配信したいなら、どのように設定すればいいですか。
OBS Studioの出力設定の「配信設定」にある各項目について説明します。

  • 映像ビットレート
  • 配信する映像のデータ量を表すパラメータで、単位はビットレート(bps)です。映像の詳細な情報を伝送するために、ビットレートを増やすと映像の品質が向上します。ただし、映像ビットレートを高く設定しすぎると、視聴者の接続速度が低い場合に配信が中断する可能性があります。
  • 音声ビットレート
  • 配信する音声のデータ量を表すパラメータで、単位はビットレート(bps)です。音声の詳細な情報を伝送するために、ビットレートを増やすと音質が向上します。
  • エンコーダ
  • 配信に使用するエンコーダを選択します。x264はCPUによるソフトウェアエンコーダ、QSVとH.264はGPUによるハードウェアエンコーダです。ソフトウェアエンコーダはCPUの処理能力に依存しますが、ハードウェアエンコーダはGPUの処理能力に依存します。ハードウェアエンコーダの方が効率的なので、GPUが搭載されている場合はQSVやH.264を選択することをお勧めします。
  • エンコーダプリセット
  • エンコード速度と品質のバランスを調整するために、エンコーダプリセットを選択します。
    🔴 ソフトウェアエンコーダを利用する場合、一番上の「ultrafast」は低CPU使用率&最低品質です。一番下の「fast」高いCPU使用率&高品質です。
    🔴 ハードウェアエンコーダを利用する場合、speedはエンコード速度が速く、品質が低く、balancedはエンコード速度と品質のバランスがとれています。qualityはエンコード速度が遅く、品質が高いです。

OBS Studioで高画質配信したい場合は、以下の設定をお勧めします。

  • ✅ 映像ビットレートを高く設定する(5000-8000kbpsくらい)
  • ✅ 音声ビットレートを高く設定する(160kbpsくらい)
  • ✅ ソフトウェアエンコーダを使用する(x264)
  • ✅ エンコーダプリセットを一番下のもの(fast/quality)に設定する

ただし、視聴者の接続速度が低い場合には、映像ビットレートを高く設定すると配信が中断する可能性があるため、映像ビットレートを視聴者の接続速度に応じて調整する必要があります。また、エンコードに使用するCPUやGPUの性能にも依存するため、自分のPCの性能に合わせて設定を調整することが重要です。
高画質配信を行う際には、配信先のプラットフォームによって推奨されるビットレートやエンコード設定が異なる場合がありますので、各プラットフォームの推奨設定に従うことも重要です。また、配信中にエンコードエラーが発生した場合は、映像ビットレートを下げたり、エンコーダプリセットを速度優先に変更するなどの対策を行うことが必要です。

OBS Studioの録画画質を上げる方法

OBS Studioの出力設定の「録画設定」では、「録画品質【配信と同じ; 高画質、ファイルサイズ中; 超高品質ファイルサイズ大; 無損失品質、ファイルサイズ特大】」「録画フォーマット【mkv; mov; mp4; flv; ts; m3u8】」「エンコーダ【ソフトウェア(x264); ハードウェア(QSV, H.264)】」「カスタムマルチプレクサーの設定」などの項目があります。

録画の画質を上げるには、どのように設定すればいいですか。まず、各項目の意味を紹介します。

  • 録画品質
  • 「録画品質」は、録画される映像の品質を設定する項目です。
  • 🔴 配信と同じ設定を選択すると、配信時と同じ映像品質で録画されます。
  • ❗ 警告:配信と録画を同時に行う場合に配信と異なる品質でソフトウェアエンコーダで録画する場合には更なるCPU使用率が必要になります。
  • 🔴 高画質、ファイルサイズ中を選択すると、映像品質を優先してファイルサイズを中程度に抑えた録画が行われます。
  • 🔴 超高品質ファイルサイズ大を選択すると、映像品質を最優先してファイルサイズが大きくなります。
  • 🔴 無損失品質、ファイルサイズ特大を選択すると、圧縮せずに高品質な映像を録画しますが、ファイルサイズが非常に大きくなります。
  • ❗ 警告:無損失品質は途方もなく大きなファイルサイズになります!無損失品質は高解像度と高フレームレートで1分あたり7ギガバイト以上のデバイス容量を使用します。非常に大量のディスクの空き容量がない場合の長時間録画には無損失設定の使用はお勧めしません。
  • 録画フォーマット
  • 「録画フォーマット」は、録画されるファイルのフォーマットを選択する項目です。mkv、mov、mp4、flv、ts、m3u8から選択できます。
  • 🔴 高画質で録画する場合、おすすめのフォーマットは「mkv」です。理由は、mkvフォーマットは高品質での録画に最適化されており、再生や編集にも適しているからです。また、OBS Studioは録画中にシステムクラッシュなどが起きた場合でも、mkvフォーマットで録画している場合には、一時的に録画が中断されても、データが失われることがありません。つまり、再度録画を開始すれば、以前の録画データを継続して記録できます。ただし、一部のプレイヤーや動画編集ソフトは、mkvファイルに対応していない場合があるので、その場合には、mp4フォーマットの選択も考慮する必要があります。
  • エンコーダ
  • OBS Studioで録画する時に使用するエンコーダを選択します。ソフトウェア(x264)とハードウェア(QSV, H.264)などがあります。エンコーダの詳しい紹介>>
  • カスタムマルチプレクサーの設定
  • カスタムマルチプレクサー(Custom Multiplexer)は、ビデオストリームを複数のビットレートに分割し、それらを一つのストリームに結合するツールです。マルチプレクサーは、ビットレートの異なる複数のストリームを1つのストリームにまとめ、ユーザーの帯域幅や画質に合わせて適切なストリームを提供することができます。
    カスタムマルチプレクサーは、カスタム設定を使用して、ビットレートやオーディオ、字幕、チャプターなど、複数のストリームを選択してマルチプレクスすることができます。これにより、特定のストリームを選択して配信するだけでなく、複数のストリームを組み合わせてより高品質な配信を提供することができます。
    カスタムマルチプレクサーは、HTTPライブストリーミング(HLS)やDynamic Adaptive Streaming over HTTP(DASH)などの配信方式で使用されます。これらの配信方式は、ユーザーの帯域幅に応じて、ビットレートの異なる複数のストリームを提供することができます。カスタムマルチプレクサーを使用することで、このような配信方式を柔軟かつ効率的に管理することができます。

OBS Studioで録画の画質を上げるには、以下のように設定します。

  • ✅ 録画品質を「超高品質ファイルサイズ大」に設定する。
  • ✅ 録画フォーマットを「mkv」または「mov」に設定する。これらのフォーマットは高品質な録画に適しています。
  • ✅ エンコーダを「x264」に設定する。x264は高品質な圧縮が可能なため、画質を維持しつつファイルサイズを抑えることができます。
  • ✅ 「カスタムマルチプレクサーの設定」を空欄に設定する
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熟練者向け、OBS Studioの画質を上げる方法

OBS Studioの出力設定では、「出力モード」を「詳細」に選択したら、配信と録画を更に細かく設定することができます。

  • OBS Studioの設定画面で、左側の「出力」をクリックして、「出力モード」のところで、「詳細」を選択します。そうしたら、OBS Studioでの配信と録画を細かく設定することができます。
  • 熟練者OBS Studio録画&配信設定
    熟練者OBS Studio録画&配信設定

エンコーダ設定

OBS Studioで録画と配信する時利用するエンコーダはソフトウェアとハードウェアの両方を選択することができます。

  • ソフトウェアエンコーダ:x264
  • 🔴 x264:ソフトウェアエンコーダで、CPUを使って映像をエンコードすることで、高い圧縮率と高品質な映像を実現できます。しかし、CPUの処理能力に依存するため、高い性能を必要とする場合は、ハードウェアエンコーダに比べて処理が遅くなる場合があります。
  • ハードウェアエンコーダ:AOM AV1;SVT-AV1;NVIDIA NVENC H.264; NVIDIA NVENC HEVC; QuickSync HEVC; QuickSync H.264などがあります。
  • 🔴 QuickSync H.264とQuickSync HEVCはCPUを使わずにハードウェアのインテルQuickSyncを利用して、H.264とHEVC映像をエンコードすることができます。高速処理が可能で、CPUを使わないため消費電力も少ないという特徴があります。
  • 🔴 NVIDIA NVENC H.264とNVIDIA NVENC HEVCは、CPUを使わずに、ハードウェアNVIDIA NVENC を利用して、H.264とHEVC映像をエンコードすることができます。高速処理が可能で、CPUを使わないため消費電力も少ないという特徴があります。
  • 🔴 AOM AV1はGoogleが率いるグループが開発した公式コーデックです。AOM AV1ハードウェアエンコーダはCPU負荷が高いため、高性能なCPUが必要です。
  • 🔴 SVT-AV1は、Intel と Netflix によって開発されたAV1 コーデックで、その速度で知られるます。SVT-AV1ハードウェアエンコーダはIntel SVTを使った、Intelのプロセッサ向けに最適化されており、高速なエンコードを実現するために、Intel Advanced Vector Extensions(AVX)およびAVX-512命令セットを活用しています。このエンコーダは、ビデオの品質を維持しながら、より少ないビットレートでのエンコードが可能であり、効率的な圧縮を実現しています。高速処理が可能で、高品質な映像を実現することができますが、CPU負荷が高く、高性能なCPUが必要です。

ハードウェアエンコーダは、ソフトウェアエンコーダに比べて高速でエンコードができ、消費電力が少なくて済むというメリットがありますが、一方で高品質な映像を実現することができなかったり、エンコード時の制約が多い場合があります。ソフトウェアエンコーダは、高品質な映像を実現することができますが、エンコード速度が遅かったり、高性能なCPUが必要だったりする場合があります。選択するエンコーダは、目的や環境に応じて適切に選択する必要があります。
OBS Studioで高品質の録画をしたいなら、ソフトウェアエンコーダ(x264)を選択しましょう。
カクカクしたら、ハードウェアエンコーダを利用しましょう。一方、高性能でハイスペックのパソコンでないなら、AOM AV1とSVT-AV1を利用しないでください。

レート制御設定

配信画質と録画画質を影響するもう一つの要素はレート制御です。エンコーダによって、レート制御も異なります。

  • CBR (Constant Bit Rate):固定ビットレート方式(値が高いほど高画質)
  • CBRは、一定のビットレートで映像をエンコードする方法です。つまり、映像の品質によってビットレートが変わらず、一定のデータ量で配信や録画を行います。ビットレートが変わらないため、画質にムラが生じることはなく、比較的安定した映像を出力することができます。一方で、動きが多い映像だとビットレートが足りず、画質が悪くなることがあります。動きの少ないシーンでは無駄に容量を消費します。
  • CQP(Constant Quantization Parameter):固定量子化量
  • CQPは、ビデオエンコーディングにおける一種のレート制御方法のひとつで、映像の品質を指定し、それに応じたビットレートを自動調整する方式です。CQPでは、エンコーダーが映像品質を一定に保ちながら、必要なビットレートを自動調整するため、ビットレートに応じたビットレート制限を設けることができます。CQPは、映像品質を重視する場合や、高品質なビデオエンコードを行う場合に有用な手法として利用されます。NVIDIA公式では推奨値が15。
  • VBR (Variable Bit Rate) :可変ビットレート(値が高いほど高画質)
  • VBRは、映像の品質に応じてビットレートを変化させる方法です。静止画や単調なシーンなど、映像の情報量が少ない場合には低いビットレートで圧縮し、多くの情報がある場合には高いビットレートで圧縮することで、より効率的に圧縮することができます。そのため、CBRよりも高品質な映像を実現することができます。ただし、ビットレートが変動するため、ストリーミング配信では、回線帯域が限られている場合には不向きです。
  • CRF (Constant Rate Factor) :品質基準ビットレート(値が低いほど高画質)
  • CRFは、ビットレートの代わりに品質を設定する方法です。映像の品質を指定し、その品質を維持するために必要なビットレートが設定されます。CRFはVBRと似ていますが、映像品質が一定に保たれるため、より正確なビットレート設定が可能で、映像品質が優れていることが多いです。高画質にしたいなら、品質となる数字を小さくしてください。20〜23が使いやすい設定です。この方式は、ビットレートを固定することができないため、ストリーミング配信では不向きです。ただし、高品質な録画を行いたい場合には有用な方式となります。
  • AVBR(Adaptive Variable Bitrate):アドバンスド可変ビットレート(値が高いほど高画質)
  • AVBRは可変ビットレートの一種です。AVBRはビットレートを可変にしながらも、ビットレートの平均値をあらかじめ指定した範囲内に収めるように調整することができます。AVBRは、ビットレートの急激な増加や減少を抑えながら、映像品質を維持することができます。また、通信回線の帯域幅が限られた場合にも、映像品質を維持しながら最適なビットレートを自動的に選択することができます。たとえば、回線帯域が十分にある場合には高ビットレートの映像を配信し、回線帯域が限られている場合には低ビットレートの映像を配信することができます。そのため、視聴者にとって、より快適な視聴環境を提供することができます。ただし、ビットレートを動的に変化させるため、配信側のコンピュータに負荷がかかります。
  • ABR(Average Bit Rate):平均ビットレート方式(値が高いほど高画質)
  • ビデオやオーディオのストリームにおける平均ビットレートのことを指します。ABRは、ビットレートを変動させながらも平均ビットレートを一定に保ち、最適なビットレートを自動的に調整することができます。この方法を使用することで、ネットワークの帯域幅やストレージの使用量を最適化し、ストリームの品質を一定に保つことができます。ABRは、オンデマンドのストリーミング配信やライブストリーミングなど、さまざまな配信形式で広く使用されています。

以上が、OBS Studioで設定可能なレート制御方式についての概要です。CBRは、ビットレートを一定に保ち、映像品質が一定になるため、映像品質の一定性が求められる場合に適しています。一方、VBRは、ビットレートを変動させるため、シーンによっては映像品質が悪くなることがありますが、平均ビットレートを抑えることができ、ファイルサイズを小さくすることができます。CRFは、映像品質を指定して自動的にビットレートを調整するため、一定の映像品質を維持しつつ、ファイルサイズを小さくすることができます。ABRは、動的にビットレートを変化させることができるため、映像の複雑さに応じて最適なビットレートを選択することができます。
そのため、配信や録画の環境や目的に応じて、適切な方式を選択することが重要です。例えば、ストリーミング配信では、ビットレートが一定であるCBRがよく使われます。一方、録画では、ファイルサイズを小さくするためにVBRやCRFを使用することが多いです。また、映像品質を重視する場合は、CRFを使用することがおすすめです。

ビットレート設定

映像ビットレートは、映像を圧縮する際に使われるデータ量のことです。映像ビットレートが高ければ高いほど、映像の品質は向上しますが、ファイルサイズが大きくなります。レート制御をCBR, VBR, ABR, AVBRといったビットレートによって設定したら、ビットレートの項目が表示されます。OBS Studioの録画&配信画質を向上させたいなら、ビットレートを上げましょう。ただし、ビットレートを上げるとファイルサイズも大きくなり、配信時にはストリーミングの安定性に影響を与えることがあるため、注意が必要です。
ビットレートを上げるには、配信設定の「映像ビットレート」「音声ビットレート」を調整します。映像ビットレートは通常、音声ビットレートよりも高めに設定します。一般的に、配信の場合は4000kbps〜8000kbps程度、録画の場合は8000kbps〜20000kbps程度が目安とされています。
720pの配信で3000kbps、1080pの配信で5000kbpsを目安に設定することが推奨されています。

また、各配信サイトではビットレートの上限もあります。

  • 🔴 ミラティブ:1,000kbps
  • 🔴 OPENREC:5,000kbps
  • 🔴 ツイキャス, Twitch, Mildom, ニコニコ生放送:6,000kbps
  • 🔴 YouTube Live:上限なし
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映像の画質を決定する解像度やフレームレート、エンコーダ、レート制御、ビットレートなどについては紹介しました。OBS Studioで録画&配信の設定では、オプションがいっぱいあって、上記の内容を読んでも、イマイチわからない人も少なくないでしょう。
これからはOBS Studioで高画質配信する時の設定を紹介します。設定例もあります。

OBS Studioの配信画質を上げる方法(設定例あり)

OBS Studioでライブ配信する時、ソフトウェアエンコーダを利用する場合、レート制御をCBRに設定するのがおすすめです。VBRはCBRに比べると高画質になる傾向があるが、通信速度が不安定なネット環境では音ズレしやすいです。

ソフトウェアエンコーダx264を利用する時の設定例:

OBS Studio高画質配信
OBS Studio高画質配信

ハードウェアエンコーダQuickSync H.264を利用する時の設定例:

OBS Studio配信画質上げる
OBS Studio配信画質上げる

OBS Studioの録画画質を上げる方法(設定例あり)

これからはOBS Studioの録画画質を向上させる設定を紹介します。

ソフトウェアエンコーダx264を利用する時の設定例:

OBS Studio高画質録画
OBS Studio高画質録画

ハードウェアエンコーダQuickSync H.264を利用する時の設定例:

OBS Studio録画画質上げる
OBS Studio録画画質上げる

まとめ

このように、OBS Studioで録画や配信をする際には、画質に関する様々な設定があります。それぞれの設定を最適な値に設定することで、より高品質な配信や録画を実現することができます。
ただし、設定項目が多いため初心者には難しい面があります。特に、ビットレートやレート制御方式などの知識が必要になってきます。そのため、初めてOBS Studioを使う人は、設定の基礎から学ぶことが重要です。
また、ネットワークの帯域幅やパソコンのスペックによって、OBS Studio録画&配信画質を上げることができない場合があります。そのため、事前に自分の環境を把握し、設定の最適化に加えて、必要に応じてハードウェアのアップグレードなども行うことが大切です。

編集者:アキ
この記事を書いた人:アキ

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