4K録画するには?ディーガに頼らない「4K録画」完全ガイド:目的別の最適ツールと高画質再生術
「4K録画=高価なブルーレイレコーダー」という常識は、現在、すでに過去のものです。最新のPCやスマホ、そして進化を遂げたソフトウェアを活用すれば、初期費用を抑え、より柔軟に4Kコンテンツを録画・管理できます。
しかし一方で、民放キー局によるBS 4K放送からの撤退が現実的に検討されるなど、4Kをめぐる環境は過渡期にあります。本記事は、単なるツールの紹介ではなく、「何を録画したいのか」というユーザーの検索意図 に徹底的に沿い、現在において本当に意味のある4K録画の手法を、実体験に基づく比較と具体的なノウハウを交えて解説します。
4K録画・高画質化再生が可能なソフト
◉ 制限なし!黒画面なし!PCやiPhone画面を長時間録画
◉ 録画中作図ツール(線、枠、矢印、文字など)を追加できる
◉ 画面録画後に直接動画編集や変換も行えて、音声抽出も可能
◉ AI技術搭載で録画した動画を最大4倍まで拡大・高画質化する
目次
4K録画とは?その魅力とメリット
目的別・状況別 徹底比較:ディーガ代替ツール5選
- ①、高機能画面録画ソフト(PC上のあらゆるコンテンツを記録)
- ②、外付け4Kチューナー(低コストで4K放送録画を実現)
- ③、キャプチャーボード(ゲーマー・クリエイターの必需品)
- ④、NAS(ネットワークHDD)
- ⑤、4Kチューナー内蔵PC
4K録画した動画を最高の状態で楽しむ:高画質再生術
まとめ:あなたに最適な4K録画ライフを始めるために
4K録画とは?その魅力とメリット
4K録画(3840×2160ピクセル)は、フルハイビジョンの約4倍の画素密度により、大画面でも精細な映像と臨場感を実現します。編集時のトリミング耐性や、コンテンツの長期的な保存価値というメリットは変わりません。
しかし、現在の4K録画を考える上で、以下の市場動向を理解することは極めて重要です。
- BS 4K放送をめぐる厳しい現実:民放キー局系BS放送事業者において、BS 4K放送はリーチ率が低く(例:BS-TBS 4Kは3.5%)、採算が合わない状況が続いています。実際、大きな赤字が報告され、撤退も現実的な選択肢として議論されています。
- 「4Kテレビだけでは4K放送は見られない」という誤解:4K放送を視聴するには、4Kテレビに加えて4Kチューナーが別途必要であることの認知度は、依然として低いままです。これは、ユーザーが「4Kテレビを買ったのに4K放送が見られない」という不満を持つ一因となっています。
これらの背景を踏まえると、これから4K録画環境を構築するのであれば、従来の「放送を録画する」という枠組みを超え、PC画面やゲーム映像など、多様なコンテンツ源を対象とすることが、むしろ現実的かつ将来性のある選択と言えるでしょう。
目的別・状況別 徹底比較:ディーガ代替ツール5選
ここでは、あなたの「何を録画したいか」という核心的なニーズに応えるため、5つのカテゴリを徹底比較します。以下のフローチャートと表で、最適な選択肢を一目で把握できます。

| 4K録画方法 | 録画対象 | コスト | 対象ユーザー | 代表的なモノ |
| 画面録画ソフト | PC画面、Web動画、オンライン会議 | 無料〜数千円 | PCで4Kで動画を録画したい方 | VideoProc Converter AI / OBS Studio |
| 外付け4Kチューナー | 地上波/BS/CS 4K放送 | 約8,000円〜 | 4K放送を確実に録画したい方 | I-O DATA「HVT-4KBC」シリーズ |
| キャプチャーボード | ゲーム機、他PCのHDMI出力 | 約1万円〜4万円 | 4Kゲームプレイを録画・配信したいゲーマー | AverMedia「Live Gamer 4K 2.1」 / Elgato 「4K Pro」 |
| NAS(ネットワークHDD) | 録画した番組データの共有と保存 | 機種により幅広い | 録画ライブラリを家中で楽しみたい家族 | I-O DATA「RECBOX」シリーズ |
| 4Kチューナー内蔵PC | 地上波/BS/CS 4K放送 | ほぼ市場から消失 | 現在は非現実的 | 富士通などの旧モデルのみ |
では、上記の4K録画方法の詳細情報を見ていきましょう。
4K録画方法@、高機能画面録画ソフト(PC上のあらゆるコンテンツを記録)
PC画面上で再生される動画や操作を録画するソフトウェアです。OBS Studioのような無料ソフトから、AI機能を統合した有料ソフト「VideoProc Converter AI」まで選択肢があります。
- 現在の実情と選定理由:
- AI技術の進化が著しい領域です。例えば、AIを用いて動画の解像度を4Kまでアップスケーリングしたり、ノイズ除去や手ブレ補正を行う「VideoProc Converter AI」のような専門ソフトも登場しており、録画後の画質補正の可能性が大きく広がっています。
- 安定した4K録画には、ある程度のPC性能(CPU、GPU、メモリ)が必要です。録画時は他の不要なアプリを終了するなど、リソースを確保しましょう。
- 注意点
- DRM(著作権保護)には対応していません。NetflixやAmazon Prime Videoなどの有料配信サービスを録画すると、保護により画面は真っ黒になります。これは技術的な制限であると同時に、サービスの利用規約違反となります。
- << 画面録画できない動画を録画する方法!画面録画の禁止を解除して録画しよう!PC・iPhone >>
VideoProc Converter AIで4K画質で画面録画を行うための操作手順
STEP.1 VideoProc Converter AIを起動したら、メイン画面の上部メニューから「録画」を選択します。

STEP.2 録画画面の右上部にある設定アイコン(歯車のマーク)をクリックして、詳細設定を開きます。
- » 画質設定:出力形式を「MP4」または「MOV」に設定し、画質を「高品質」に調整します。
- » フレームレート(FPS):滑らかさを求める場合は、60fpsなどを選択します。
- » エンコーダ:お使いのPCのグラフィックカード(GPU)に応じて「ハードウェアエンコーダ」(Intel Quick Sync、NVIDIA NVENC、AMD AMFなど)を選択すると、処理負荷が軽減され、4K録画がよりスムーズになります。

STEP.3 画面の録画範囲を決めます。画面全体を録画する場合は「フルスクリーン」を、特定のウィンドウや領域だけを録画する場合は「クロップ」を選択し、画面上の水色の枠をドラッグして範囲を調整します。
STEP.4 すべての設定が完了したら、画面右下の大きな「REC」ボタンをクリックします。3秒のカウントダウン後に4K録画が開始されます。

STEP.5 録画を終了するときは、キーボードで「Ctrl」+「Shift」+「Alt」+「R」を押すか、ソフトの画面に戻り、「STOP」ボタンをクリックします。録画された4K動画は、事前に設定した出力先フォルダに保存されます。
4K録画方法A、外付け4Kチューナー(低コストで「今あるテレビ」を4K録画対応に)

既存の4KテレビやPCモニターに接続し、BS/CS 4K放送を視聴・録画可能にする単体のチューナーです。専用レコーダーを買うより安価に導入できます。
- 現在の実情と選定理由:
- 市場は成熟期に入り、画期的な新製品は少なく、数年前のモデルが主流です。
- しかし、パナソニック「DIGA」やシャープ「AQUOS 4Kレコーダー」といった据え置き型レコーダーは、2025年9月の実売ランキングでも上位を維持しており、放送録画という需要そのものは依然として根強いことがわかります。
- 外付けチューナーは、その堅実なニーズに応えるコストパフォーマンスに優れた選択肢です。
- 注意点
- 宅外視聴(DTCP+)に対応していても、4K画質のままスマホにストリーミングできる製品は稀で、多くはHD画質以下に変換されます。
4K録画方法B、キャプチャーボード(ゲーマー・クリエイターの必需品)

PS5やXbox Series Xなどのゲーム機が出力するHDMI映像を、遅延なくPCに取り込んで録画するための専門機材です。
- 現在の実情と選定理由:
- 技術進歩が最も著しい分野の一つで、HDMI 2.1に対応し、4K/120HzやVRR(可変リフレッシュレート)の信号を「パススルー」できるモデルが登場しています。
- これにより、ゲーム機の高性能を存分に引き出した状態で、プレイ画面を録画できます。
- 注意点
- HDCP(著作権保護)には対応していません。ゲーム機でBlu-ray Discや動画配信アプリを再生する際は、録画がブロックされます。
4K録画方法C、NAS(録画番組用ネットワークHDD、録画データを家中で共有する「ハブ」)

NAS単体では録画できませんが、レコーダーで録画した番組をネットワーク経由で保存・管理し、家中の様々なデバイスで視聴できるようにする「ハブ」として機能します。
- 現在の実情と選定理由:
- 家族で録画番組を共有したいというニーズに最適化された「RECBOX」シリーズのような製品があります。
- レコーダー本体のHDD容量不足を解消する、効果的なストレージ拡張手段です。
- 注意点
- Sonyの「nasne」シリーズは、2025年現在もBS/CS 4K放送には対応していないため、注意が必要です。
4K録画方法D、4Kチューナー内蔵PC(現在、ほぼ選択肢から外れる)

PC本体にBS/CS 4K放送を受信・録画するチューナーが内蔵されているモデルでした。
- 現在の実情と選定理由:
- 2018年頃に一部メーカーから発売されましたが、現在、大手メーカー製の民生用4Kチューナー内蔵PCは市場からほぼ姿を消しました。BTO(受注生産)モデルでオプションとして存在する可能性もゼロではありませんが、一般的なユーザーが追い求める現実的な選択肢ではありません。
- 現在、PCで4K放送を録画したい場合は、Aの「外付け4Kチューナー」をPCにUSB接続する方法が唯一の現実解です。
- この選択肢にこだわることは推奨できず、記事内で「究極のツール」として紹介するのは不適切であるため、ここで明確に注意を促します。
4K録画した動画を最高の状態で楽しむ:高画質再生術
せっかく4Kで録画しても、再生環境が整っていなければ、その映像美を100%楽しむことはできません。4K本来の圧倒的なディテールと色彩を引き出し、「真に満足できる視聴体験」 を得るためには、録画後の「どう再生するか」が非常に重要です。
4K再生で「失敗しない」ために、次の3点を確認しましょう。
@ 再生ソフトの選定
- 5KPlayer:多機能で多くのコーデックを標準搭載する無料ソフトの定番です。4K/HDR再生にも広く対応しています。
- 有料ソフト:より高品質な画質処理や、ブルーレイディスクの再生など、追加機能を求める場合は有料ソフトも選択肢です。
A 再生環境の最適化
- ハードウェア:4K対応のグラフィックカードとHDR表示対応のモニターが必須です。接続にはHDMI 2.0以上またはDisplayPortのケーブルを使用しましょう。
- ソフトウェア:グラフィックドライバは常に最新版に更新し、再生ソフトの設定で「ハードウェアアクセラレーション」を有効にすると、再生がよりスムーズになります。
B 【注目】AIで動画を「4K化」する技術
過去に撮影したHD画質の動画や、画質が劣化した素材を、AI技術で高解像度化(アップスケーリング)する手法が一般化してきています。
「VideoProc Converter AI」 のような専門ソフトは、AIモデルを用いて動画の解像度を4Kまで引き上げ、ノイズ除去や手ブレ補正を行うことができます。
この技術は、古いホームビデオの修復や、配信用に低解像度で録画した素材の画質向上などに有効です。
その他の高画質化ツールについては、関連記事をご参照ください。
まとめ:あなたに最適な4K録画ライフを始めるために
現在、4K録画の環境は多様化し、ユーザーの目的に応じた最適な選択がこれまで以上に重要になりました。本記事で解説した各ツールは、用途が重複することなく、組み合わせることでさらに快適な環境を構築できます。
- » PC画面やWeb動画を録画・高画質化したい → 高機能画面録画ソフト(VideoProc Converter AIなど)
- » 4K放送を録画したい → 外付け4Kチューナー
- » ゲームプレイを高画質で録画したい → キャプチャーボード
- » 録画した動画ライブラリを家中で共有したい → NAS(RECBOX など)
これらの選択は、厳しい採算が報道されるBS 4K放送の現状 や、進化を続けるPCやAIソフトウェアの技術 を踏まえた上で、今後も価値のある投資となるでしょう。何を主に録画したいか、というあなた自身の目的を明確にすることが、最適な道具を選ぶ第一歩です。
